外国人対象の「盆栽ツアー」で地元高校生が大活躍!最後はみんなでダンシング!?【愛媛発】

「盆栽」と聞くと、どんなイメージを持つだろうか。少し前だと高齢の方の趣味のようなイメージもあると思うが、最近は、「盆栽女子」と呼ばれる女性の愛好家が増えていて、世界でも注目を集めるなど世代も国も飛び越え人気が高まっている。

そんな中、国内でも有数の盆栽の産地である愛媛県四国中央市土居町で、地元の高校生が考えた外国人を対象とした「盆栽ツアー」が行われた。

ツアーのタイトルは「盆栽の聖地へタイムスリップしてみませんか?」。



ツアー参加外国人:

南アフリカ出身です。盆栽がとても好きで興味があります。

ツアー参加外国人:

カナダから来ました。盆栽は興味深いです。木が小さい鉢の中に入っていて、それが面白いです。

参加者の出身はアメリカやカナダ、南アフリカなど計6ヵ国。

今は愛媛在住で盆栽に興味を持つ10人だ。


日帰りツアーで盆栽の歴史や作り方楽しみ方を学ぶ。

土居高校情報科学部 佐伯祐哉部長:

本日は盆栽に親しみ、楽しく学んで、奥深さを体験してほしいと思います

このツアープランを考えたのは土居高校の情報科学部。去年「全国高等学校観光選手権」で見事、日本一となる「グランプリ」を受賞した。


このツアーをプランだけでなく現実のものにしようと今年3月に1泊2日で実施される予定だったが、集客が叶わず断念。それから今回の再チャレンジに向け半年以上かけて部員たちが先生の指導を受けながら準備を進めてきた。

土居高校情報科学部 佐伯祐哉部長:

先輩方が最初失敗したんですけど、それを引き継ぐということで絶対僕たち後輩は失敗したらいけないという思いです。


土居高校情報科学部 加地若菜さん:

リベンジという強い気持ちを持って、外国人の方に接していきたいと思います

土居高校 徳永俊一教諭:

高校生が企画し主導して、色んな旅行社はじめ色々な方々と広域連携したのは前例がないので、今回はまずやってみるということで

ツアーに協力する盆栽生産者や旅行代理店もこの高校生が考えた「盆栽ツアー」に期待を寄せている。


盆栽水石 石鎚園 日野勉さん:

高校生に盆栽を宣伝してもらう形でうちらとしてはありがたいことです。大いに期待してます



フジトラベルサービス エキスパート 石川啓二さん:

盆栽とか鯉とか錦鯉とか日本の趣味が外国人に受け入れて頂いて、今非常に興味を持っていただいてます。盆栽を発信することによって、多くの外国の方が土居の方にやってきていただくと「盆栽ツアー」スタート!

盆栽水石 石鎚園 日野勉さん:

これから実技の方を指導させてもらいます。日野と申します。

いよいよ始まった「盆栽ツアー」。まずは盆栽の作り方講座から。

太い針金を松の木に巻き付け曲げていく技術には参加者も興味津々。



そして、小さな松を使って自分だけの盆栽作りに挑戦。

自由に幹を曲げて思い通りに木をデザインする作業に参加者も夢中に。

ツアー参加外国人:

上手く出来たと思う。

ツアー参加外国人:

新しい経験だった。



続いて一行が訪れたのは名品がズラリと並ぶ盆栽園。

ツアー参加外国人:

盆栽むっちゃきれいだ。美しい。



数十年から数百年もかけて職人たちが丹精込めて手入れしてきた盆栽に参加者も目を見張る。中には時価1億円という超名品も!

盆栽水石 石鎚園 日野勉さん:

1億円という価値は、250年枯らさずにこの状態でいたという貴重なということですね。



ツアー参加外国人:

すごいですね。なんかみんなの協力で作ったから美しいものになった。特別です

最後はみんなでダンシング!

そして、ツアーもラスト部員2人の出番だ。

土居高校情報科学部 佐伯祐哉部長:

めちゃ緊張してます。一番のキモなんで、頑張りたいです。

盆栽をデザインしたカラフルなかぶりものが配られて、何が始まるのかというと…

披露したのはなんと「盆栽たいそう」。盆栽をPRしようと制作された体操だ。



ユニークな動きは参加者にも大ウケ。全員リズムに乗ってダンシング!

最後は文字通り全身で盆栽を楽しんだ盆栽三昧のツアーが終わった。

ツアー参加外国人:

ファンタスティック。グレイトツアー。皆さん盆栽ツアーに行ってください

ツアー参加外国人:

私日本の文化が好きなので、風情があってとても良かったです。




ツアー参加外国人:

撮った写真をSNSに載せます。

土居高校情報科学部 加地若菜さん:

少し不安もあったんですけど、皆さんが楽しく学んでくれたのでよかったと思います。



土居高校情報科学部 佐伯祐哉部長:

続けていきたいです。勢いつけて違うプランで考えて、発展していきたいです。



土居高校 徳永俊一教諭:

教育も学校も地方創生のお役に立てる活動ができるようになると確信してます。

地元の特産・盆栽を地域のために生かしたいと、高校生たちが考えた「盆栽ツアー」。

盆栽のようにしっかりと根を張ったものになるのかこれからの成長に注目だ。